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左図1は原画をトレースし、拡大したものである。 まず、一徹の人差し指の先端 A とそれが指し示す星とを結ぶ線を引く。 次に地面と垂直である窓枠を基準線 Y とし、それと垂直に交わる直線X を引く。 | |
図1 |
次に、窓枠面と平行な面であり、かつ人差し指先端 A と接する面( X'Y'面)を仮定し、X'軸、Y'軸、Z軸を定める(左図2)。 | |
図2 |
点 A から X'軸に垂線を引き、その交点を B とする。 また、線 AB に対する垂線と星と点 A とを結ぶ線との交点を C とすると、直角三角形 ABC ができる(左図3)。 この三角形の角 C (θ)が地面に対する角度(仰角)となる。 辺 CA = a 辺 AB = b とすると、角度θは、 sinθ = b / a となる。 a、b それぞれの長さがわかれば、角度θは求められるわけだ。実際に定規で測ってみると、 a = 103mm、b = 27mm である。 | |
図3 |
これを、袖ボタンの大きさ、あるいは手の甲の長さから実物大のスケールに換算することは可能だが、あまり意味がない。というのも、a
と b の比はどのスケールでも同一であるから。 角度θは、次のとおり求められる。 sinθ = b / a = 27 / 103 ∴ θ = 15°11′49″ ここで問題なのは、上記の計算が遠近法を一切考慮していない点である。原画に遠近法が用いられていた場合、辺 AB(b)は実際の比よりも短く描かれていることになる。この誤差をかりに10%とすると、角度θは次のとおりとなる。 a = 103mm、 b = (27*0.9)mm sinθ = 27*0.9 / 103 ∴ θ = 13°38′46″ 以上から、地面に対する角度(仰角)は、概ね13〜15度と推定できる。 |
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