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まえがき


本村は、平成7年4月1日に「My Stars system」(0)を宣言、同システムを開始した。ご承知のとおり、星の所有、星への名付及びその登録を主内容とするシステムである。本村の調べた範囲では、このような”ぶっとんだ”システムを行っている市町村は他になく、また民間の団体でも日本国内には存在しない。

しかしながら、「My Stars system」の制度内容を検討、構築していく過程において、我々はある動かしがたい事実に気がついた。「星に自分の好きな名前を付け、それを世間に公言した人間」として、我々は日本で初めてではない、と。我々よりも、もっとず〜っと以前にそれをなした「人間」がいるのだ(1)

星 一徹・・・彼の名前である。彼こそが、ある特定の星を指さし、その星に自分勝手な名前を付け、かつ、それを公言してはばからなかった、おそらくは日本で最初の「人間」なのだ。(星一徹は昭和41年の少年マガジン連載開始後まもなく、KYOJIN no HOSHI(2)うんぬんと発言している。我々に先立つこと、なんと27年!)

我々は、この偉大なる先駆者に対し、なんらかの敬意を表したいと考えた。できうるならば、本村の「My Stars system」において、KYOJIN no HOSHI を特定し、星一徹あるいは星飛雄馬に贈呈したい・・・。しかし、KYOJIN no HOSHI とは、どの星なのだろうか? 北極星か? ベガか? 

こうして、「KYOJIN no HOSHI 特定小委員会」は発足した。

当小委員会は、まず「巨人の星」(3)(講談社KCスペシャル、全11集)を購入することから始めた。そして、書店から届いたその日から、勤務時間中、一心不乱に熟読した。一徹が KYOJIN no HOSHI を指している場面はないだろうか、飛雄馬が KYOJIN no HOSHI を見上げて涙している場面はないだろうか、と。何度も繰り返し読んだあと、「うむ、いけそうだ」との感触をえた。

次に、講談社に電話をかけた。「これこれこういう訳で KYOJIN no HOSHI を特定したい。ついては、あれこれ特定の経過を説明する文書をしょさんべつ天文台に据え置きたい。その文書において貴社のコミックスからそれこれ引用したいのだがよろしいか」と。

快諾を得た。

こうして、当小委員会の苦難が始まったのである。

我々は大まじめである。大まじめで、この苦難に満ちた作業にとりかかったのである。冗談や酔狂でできる作業でもないんだな、これが。

以下は、その苦難の道程のリポートである。心してお読みいただきたい。

KYOJIN no HOSHI 特定小委員会


0) My Stars systemについの説明は、ここ
1) 厳密にいうと、「星に自分勝手な名前を付け、それを公言してはばからなかった(我々が特定できる人間として)おそらくは日本で最初の人間」である。彼より先には「彦星」「織姫星」等先例は多々あるが、それらの命名者の特定は、今日不可能である。よって、当リポートでは便宜上、彼・星一徹を「日本で最初」と形容することとする。
2) KYOJIN no HOSHI との表記は、夜空に輝くあの星、一徹が指さすあの星そのものを示すこととする。
3) 「巨人の星」 との表記は、作品「巨人の星」を示すこととする。


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